酸化と還元
私たちが生きていく環境の中では、「酸化」と「還元」は日々起こっている現象です。
身近な例として、「鉄がさびること」、「物が燃えること」のように物質が酸素原子と結びつくことを「酸化」といいます。
私たちの体も空気中の酸素にさらされているので、毎日酸化していると言えます。このことを「酸化=老化」と例える場合もあります。
最近では、「活性酸素」という悪玉の酸素種も耳にする機会もあると思います。活性酸素は紫外線を浴びることで、皮膚の内部で発生して、皮膚の老化を進行させ、「シワ」や「シミ」を引き起こす原因として知られるようになりました。
「還元」とは酸素原子を失うことをいいます。
還元については、酸化の反対であるのですが、「還元」については理科の実験くらい(黒くなった酸化銅が水素と結合してピカピカに戻る反応)でしか見たことがないかもしれません。
「還元」とは一般の方には身近ではありませんが、実は体の中では「還元反応」が日々行われています。なぜなら、毎日酸化が進んでいる私たちの体をそのままにしていると、老化が進む一方です。 だから、酸化した体を「還元」して元に戻して老化を食い止めようとしているのです。
このことを例えて、「還元=若返り」と呼ぶこともあります。
※酸化と還元は、広義では「酸素」のやり取りだけではなく、
酸化=酸素がつく (電子がうばわれる)
還元=水素がつく (電子をもらう)
というように電子の受け渡しまでを含みます。